菊の花言葉は?品種や歴史も解説!

菊の花言葉は?品種や歴史も解説!
日本を代表するお花「菊」。古くから愛されたお花で、日本では桜に次ぐ国民的なお花です。
お花に詳しい方だとお供えのイメージが先行しますが、品種改良によっておしゃれな菊がたくさん出回っており、フラワーギフトにも使用されるようになりました。
今回はそんな菊についてをご紹介。花言葉から伝統の品種、歴史まで、詳しく解説していきます。
菊ってどんな花?

植物名 | 菊 |
学名 | Chrysanthemum morifolium |
科名 | キク科 |
属名 | キク属 |
原産地 | 中国 |
開花時期 | 10月〜11月 |
菊は200種類以上の品種があるお花で、お花屋さんや園芸店のみではなく、スーパーやホームセンターなどでも売られています。
元々自生していた菊は大体20種類ほどになり、今出回っているのは「家菊」と呼ばれる観賞用の品種です。
現在では出回りも通年あって、バラやカーネーションと同じくらい生産されているポピュラーなお花になります。
秋には品評会等も開かれていて、愛好家の多いお花です。
「菊」の名前の由来

菊という名前の由来は、中国から伝来した特に「くく」と呼ばれていたという説が有力です。
その他には、一年で一番最後に咲くお花として「窮(きわ)まる」という言葉が訛った結果、菊という名前になったとも言われます。
窮まる、とは物事の終わりという意味です。
菊の花言葉は?

菊の花言葉は「信頼」「高貴」「高潔」「高尚」です。
この花言葉の由来は、菊のお花が皇族の象徴として使用されている事に由来します。
また、菊が中国からやってきた当初は不老長寿の薬とされていて、身分の高い人たちに重宝されてきたことも由来となっています。
格式高い花言葉がつけられていますので、お祝いのシーンに贈るのにピッタリな花言葉です。
料亭などの格式高いお店の開店祝いなどに菊の入ったフラワーギフトをプレゼントするのが良さそうです。
赤い菊の花言葉

赤い菊の花言葉は「あなたを愛しています」「愛情」です。情熱的な色合いにふさわしい花言葉ですね。
赤い色合いがとっても目立ちますし、華やかで見栄えも良いので、花言葉に思いを託して和装のウェディングブーケなどに組み込むのがおすすめ。
その他、和の花材と合わせた花束にして大切な方への誕生日や結婚記念日にプレゼントするのもおすすめです。
ピンクの菊の花言葉

ピンク色の菊の花言葉は「甘い夢」です。これはピンク色の甘い色合いからつけられた花言葉だとされています。
菊のピンクは他のお花と比べてみても優しく甘い色なので、女性からの人気もあります。スプレーマムなどでよく出回りがあります。
ファンシーな雰囲気があるので、他の和の花材と一緒にフラワーアレンジメントなどにすると良さそうです。
白い菊の花言葉

白い菊の花言葉は「真実」「慕う」「誠実な心」です。主にお供えやお葬儀などで使用されるお花です。
「慕う」「誠実な心」という花言葉から、特に献花として使用されることがよくあります。
そうした背景がありますので、晴れの日の贈り物としてはあまり向きません。
大切な方が亡くなられた時、花言葉に思いを託して白い菊を使用した枕花やお供えフラワーアレンジメントなどを贈るのが良いでしょう。
黄色い菊の花言葉

黄色い菊の花言葉は「わずかな愛」「破れた心」「長寿と幸福」です。
「わずかな愛」「敗れた心」は少しネガティブな意味合いがあるのでお祝いにはふさわしくないのですが、
おめでたい雰囲気のある黄色い色合いからつけられた「長寿と幸福」はとてもポジティブな意味を持ちます。
喜寿などの長寿のお祝いにプレゼントするのが良さそうです。他の和の花材と合わせて花束にしてお贈りください。
紫の菊の花言葉

中でも人気なのが紫色の菊の花。紫の菊は「私を信頼してください」「夢がかなう」「恋の勝利」です。
「夢がかなう」という花言葉は非常にポジティブな意味合いを持っているので、開店祝いや開業祝いなどの新しい門出にプレゼントするのがおすすめ。
そのほか、紫は神秘的で信頼感のある色合いとされているので、故人に手向けるお花としてもおすすめです。お供えフラワーアレンジメントに入れると良いでしょう。
菊の歴史は?

菊は3000年以上の歴史がある非常に歴史の長いお花です。日本には奈良時代に伝わったとされ、貴族の間で観賞用と薬用に使用されていました。
菊は不老長寿の薬だとされており「オキナグサ」「チヨミクサ」と呼ばれて食べられてきました。
その後戦国時代になると黄色い菊やピンク色の菊といった、新品種が生み出されるようになります。
江戸時代には多くの庶民が庭先で育てるようになり、品種改良もさらに盛んに。日本独自の品種も非常に多いお花です。
中国やヨーロッパの菊の歴史は?

中国における菊の歴史は、周の時代にまで遡ることができるとされています。それが紀元前1000年前です。
中国でも菊の花は古くから人気があり、多くの詩人が菊を題材として詩を作りました。また、当時は菊茶や菊酒として楽しまれていました。
ヨーロッパには1798年に菊が伝わりました。しかし当初はそこそこの人気で収まったようです。
その後、1861年に日本の菊の品種がロンドンで流行しました。以降、ヨーロッパでは「マム」の名前で菊の栽培が盛んになっています。
菊は仏花に使用される?

菊は古来から格式が高いとされてきたお花です。そのため、仏前にお供えするお花として市民権を得てきました。
他にも、菊の香りがお香に似ていることと、菊は日持ちが良いために仏前にお供えする文化ができたともされています。
また、菊は枯れてもあまり花びらが散らばらず、蕾の状態から飾っても花がしっかりと開くのもポイントです。
菊は食べられる?

菊は中国の唐代から食用に品種改良されたものを食べられてきました。菊は長寿の薬と信じられてきたので、菊を食べると体が健康になり、
髪が黒くなって抜けた歯でさえも復活するとされていました。その後300年くらい経過すると9月9日(重陽の節句)に菊酒を飲む文化が登場。
菊酒は飲めば飲むほど長生きになるとされていました。
日本では江戸時代に菊を食べていたことがわかっていて、菊の花びらを煮て、醤油につけて食べる食べ方が美味しいとされていたようです。確かに美味しそうですね。
今でもスーパーマーケットなどで食用菊が販売されています。シャキシャキとした食感が魅力の、大人の食べ物です。
菊にはどんな品種がある?

菊は長い歴史の中でさまざまな品種が作られました。その数はおよそ200種類程度あるとされています。
ここでは主に日本生まれの観賞用の品種を中心に、さまざまな菊の品種についてを解説いたします。
ぜひ、プレゼント選びの参考にしてくださいね。
古くからの品種「大菊」

一本に大きなお花を咲かせるのが大菊の特徴です。花の直径はおよそ20センチ程度にもなり、他の花と比べても非常に大きく、見栄えがします。
大菊は一枝にいくつかつく蕾をとってしまって、一つのお花に栄養が集まるようにして作ります。
また、大菊はたくさんの花びらがこんもり集まって花の形を作る「厚物」、細い花びらが放射状に伸びる「管物」、平たい花びらが一重に並ぶ「広物」の三種類に大きく分けることができます。
仏花などに使用される「中菊」

お花屋さんに切花や仏花として並ぶことが多いのが、この中菊です。江戸時代に品種改良されてできた古典菊と呼ばれる品種も、この中菊に入ります。
身近なところですと献花に使用されるのも中菊で、お葬儀の時に見る生花祭壇を形作っているのも中菊だと言えるでしょう。
花の大きさは9〜18cm程度です。近年さまざまな品種が出ている西ヨーロッパで作られた菊も中菊に含まれるとされています。
菊人形などの「小菊」

花が1cm〜3cm程度の菊のことを小菊と言います。古くから親しまれている菊の一つで、盆栽仕立てにして楽しんだり、
菊人形に使われるのもこの菊です。植物学上は以下のスプレー菊と同じ種となっていますが、日本で生まれたのでここではあえて別に紹介します。
切花として販売されることもあり、中菊と同様にお葬儀の場では頻繁に使用されることのある品種です。
ちなみに小菊には花言葉がつけられており、「純情」「真実」「元気」です。
フラワーギフトに活躍「スプレー菊」

スプレー菊とは花の直径が6cm〜3cm程度になる菊のことをいい、小菊と同じように一枝にたくさんのお花を咲かせます。
切花として秋の花をたっぷり使った花束やフラワーアレンジメントに使用されることも多くありますし、仏花にも使用されることの多いお花です。
スプレー菊はアメリカで生まれたお花で1974年に日本で販売されました。丈夫で育てやすく、非常にバラエティに富んでいるお花です。
まとめ

菊の花言葉は「信頼」「高貴」「高潔」「高尚」で、格式高い花言葉がつけられています。
主にお供えのシーンに使用されることの多いお花ですが、近年はおしゃれな洋菊がたくさん生み出されていて、フラワーギフトなどに使用される機会も多くなってきました。
花持ちがよく、非常に長持ちするお花ですので、コスパもGood!淡いピンクの菊やグリーンの菊は爽やかで素敵ですので、インテリアとして飾ってもいい感じになりますよ!
もちろん、フラワーギフトとしてもおすすめなので、お祝いのシーンには菊を入れた花束やフラワーアレンジメントをお贈りくださいませ。
Feb 27, 2025