キキョウ(桔梗)の花言葉と歴史を詳しく紹介!

キキョウ(桔梗)の花言葉と歴史を詳しく紹介!
秋の七草の一つとしても知られるキキョウ(桔梗)。
星のような美しい花の形と、紫や白の上品な色合いが魅力的な花です。
そんな可愛らしい秋のお花のキキョウですが、どんな花言葉や歴史があるかご存知でしょうか?
この記事では、キキョウの花言葉から名前の由来、歴史、そして文化的な背景まで、キキョウの全てを徹底的に解説します。
キキョウの奥深い世界に触れ、その魅力に引き込まれてみませんか?
キキョウ(桔梗)の基本情報

まずは、キキョウがどんな花なのか、その基本情報を見ていきましょう。
キキョウ(桔梗)ってどんな花?
植物名 | キキョウ(桔梗) |
学名 |
Platycodon grandiflorus |
科名 | キキョウ科 |
属名 | キキョウ属 |
原産地 | 日本、朝鮮半島、中国 |
開花時期 | 6月から10月頃 |
キキョウはキキョウ科の多年草です。最も特徴的なのは、星のような五角形の美しい花の形でしょう。
蕾の状態では風船のようにぷっくりと膨らむことから、「Balloon Flower」というユニークな英名がつけられています。
花の色は、野山でよく見られる紫が一般的ですが、白やピンクなど様々な色があります。
キキョウ(桔梗)の名前の由来は?
桔梗の名前の由来には複数の説があります。
漢名「桔梗」の音読み
最も有力な説とされているのが、中国の漢名「桔梗(きちこう)」が、日本に伝わる過程で「ききょう」に変化したというものです。
「吉凶」から
昔、桔梗は「吉凶」を占う花として使われていたという説もあります。
花を投げて吉か凶かを占う風習から「吉凶」が転じて「ききょう」と呼ばれるようになったと言われています。
朝鮮語の「トラジ」から
桔梗の根は古くから漢方薬として利用されており、朝鮮半島では根を「トラジ」と呼んでいました。
この「トラジ」が日本に伝わった際に「キチ」と発音され、それが「ききょう」に変化したという説です。
「岡止々支(オカトトキ)」
古くは「岡に咲く神草」という意味で「岡止々支(オカトトキ)」とも呼ばれていました。これは、ツリガネニンジンの古名「トトキ」に由来するという説です。
これらの説から、キキョウの名前は、中国や朝鮮半島から伝わった言葉や、日本古来の文化と結びついて生まれたことがわかりますね。
キキョウ(桔梗)の英名は?
キキョウの英名は、そのユニークな形に由来します。
蕾が風船のように膨らむことから、「Balloon Flower」と呼ばれ、開いた花が鐘のような形に見えることから、「Bellflower」とも呼ばれています。
キキョウ(桔梗)の花言葉について

キキョウの花言葉は、その可憐な見た目だけでなく、奥ゆかしい歴史や文化に由来するものが多くあります。
キキョウ(桔梗)の花言葉は?
・「永遠の愛」:万葉集で愛を歌われたこと、また、桔梗が長く咲き続けることから生まれた花言葉です。
・「誠実」:派手さはないお花ですが、可憐で清楚な姿が、誠実さを連想させます。
・「気品」:上品な花の姿にふさわしい、高貴なイメージを持つ花言葉です。
・「変わらぬ愛」:キキョウの持つ奥ゆかしい雰囲気にぴったりの花言葉で、いつまでも変わらない気持ちを伝える贈り物に最適です。
キキョウ(桔梗)の花言葉は色で違う?
・紫のキキョウ:「気品」や「優雅」など、高貴なイメージにふさわしい花言葉を持っています。
・白のキキョウ:「清楚」や「誠実」など、清らかで純粋なイメージにふさわしい花言葉です。
キキョウ(桔梗)のちょっと怖い花言葉
キキョウには、少し怖い花言葉もあります。
・「嫉妬」:平安時代に、キキョウが他の花を凌駕するほどの美しさを持つことから、嫉妬を連想させたという説があります。
・「復讐」:戦国時代の武将、明智光秀の家紋が桔梗紋であったことから、本能寺の変に関連づけられたという説があります。
これらの花言葉は、一般的にはあまり知られておらず、通常はポジティブな花言葉が主流です。
贈り物にする際は、良い意味の花言葉を添えると良いでしょう。
キキョウ(桔梗)の歴史は?

キキョウは、単なる美しい花ではありません。
日本の歴史や文化と深く結びつき、様々な物語を紡いできました。
1. 日本最古の歌集『万葉集』に登場
キキョウの歴史は、奈良時代にまでさかのぼります。
日本最古の歌集『万葉集』の中で、山上憶良(やまのうえのおくら)が詠んだ歌に「秋の七草」の一つとして登場します。
この頃は「朝貌の花」と呼ばれていました。当時は、星のような花の形や、朝に咲き始める姿が、人々に愛されていたのでしょう。
2. 戦国時代には武家の家紋として重用された歴史
キキョウの花は、その均整のとれた美しい五角形の形から、戦国時代には武家の家紋として広く用いられました。
美濃の土岐(とき)氏や、その一族である明智光秀の家紋として有名です。清廉潔白なイメージと、美しく整った形が、武将たちに好まれた理由です。
しかし、明智光秀が織田信長を討った「本能寺の変」以降、桔梗紋は「裏切り者」の象徴として不名誉なイメージを持たれることもありました。
このため、家紋を変更したり、使用をはばかったりする武家もいたと言われています。
3. 民間療法から漢方へと利用されてきた歴史
キキョウは、美しい花としてだけでなく、薬としても古くから利用されてきました。
キキョウの根は、乾燥させて「桔梗根(ききょうこん)」という生薬になります。
この生薬は、咳を鎮めたり、喉の痛みを和らげたりする効果があるとされ、今でも漢方薬の「桔梗湯(ききょうとう)」などに配合されています。
日本では、古くからキキョウが野山に自生していたため、民間療法として広く使われてきた歴史があります。
キキョウは、このように時代を超えて、様々な形で日本の暮らしに寄り添ってきた花です。
その美しさだけでなく、力強い歴史を知ることで、キキョウへの想いがさらに深まるのではないでしょうか。
キキョウ(桔梗)と文化について

キキョウは、長い歴史とともに様々な文化と深く関わってきました。
1. 秋の七草の一つ
キキョウは、ススキや萩などとともに「秋の七草」の一つとして古くから親しまれてきました。
春の七草が「食用」であるのに対し、秋の七草は「鑑賞用」として、秋の野山の風情を感じさせる存在です。
中秋の名月のお月見の飾りとしても用いられ、日本人の暮らしに季節の移ろいを教えてくれました。
2. 陰陽道と魔除けの象徴「五芒星」
キキョウの花は、花びらが五枚で五角形の星の形をしています。
この五芒星は、古くから魔除けの象徴として考えられてきました。
特に、平安時代の陰陽師、安倍晴明が五芒星を自身の紋として用いたことから、キキョウにも魔除けや神秘的な力があると信じられるようになりました。
そのため、キキョウは邪気を払い家内安全を願う「家の守り花」として大切にされてきました。
3. 「朝貌の花」から文学へと広がる世界
先述の通り、『万葉集』で山上憶良が詠んだ歌に登場する「朝貌の花」は、キキョウを指すという説が有力です。
この他にも、平安時代の『源氏物語』など、様々な古典文学の中でキキョウが登場し、歌や物語の題材とされてきました。
その可憐な姿は、人の感情や情景を表すのに最適な花だったのでしょう。
4. 武家の家紋としての権威と悲哀
戦国時代に武家の家紋として重用された歴史も、キキョウを文化の側面から語る上で欠かせない要素です。
家紋に使用されることで、キキョウは単なる花ではなく、一族の誇りや権威を象徴する存在となりました。
しかし、明智光秀の悲劇的な末路と結びついたことで、栄光と悲哀が同居する複雑な意味合いを持つことになりました。
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まとめ

キキョウは、「永遠の愛」や「誠実」といった花言葉を持つ、美しい花です。
その歴史は古く、万葉集から現代まで人々に愛され続けています。
星のような形の花が持つ神秘的な力は、私たちにも静かな感動を与えてくれます。
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Aug 11, 2025