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「フラワーアレンジメント」 と「いけばな」の違いについて

「フラワーアレンジメント」 と「いけばな」の違いについて_メイン

生け花(いけばな)とフラワーアレンジメントの基本的な違いを徹底解説!

お花を販売していると、たまに「フラワーアレンジメント」と「生け花(いけばな)」は何が違うの?と質問をされることがままあります。
確かにフラワーアレンジメントにも生花にもお花は使われていますし、どちらもオブジェ的な作品ですので一緒のようにも感じますよね。
今回は二つの違いについて、一つ一つ丁寧に解説していこうと思います。
この記事を読むだけでフラワーアレンジメントといけばなに詳しくなれちゃいますよ!誰かに話したくなる豆知識として、また花のプレゼント選びの知識として、お役立てください。

フラワーアレンジメント特集はこちら▶︎


結論!生け花(いけばな)とフラワーアレンジメント違いは?

「フラワーアレンジメント」 と「いけばな」の違いについて_結論!生け花(いけばな)とフラワーアレンジメント違いは?

生け花(いけばな)とフラワーアレンジメントの違いはたくさんありますが、一番わかりやすいところでいうと、
「フラワーアレンジメントは持ち運びが可能であり、いけばなは持ち運び不可である」点です。 いけばなは給水スポンジを使わずに、水の張った器の中に沈めてある剣山に花を刺して、構成します。
また、フラワーアレンジメントは空間を埋めていく作りをしているのに対し、いけばなは空間を活かす作りをしているといえます。
そうしたところに作りの違いが出て来るのですが、この違いを詳しく読み解いていくと、歴史や概念まで説明することに……。
もっと厳密な違いを知りたい方は、以下に詳しく説明をしていますので読んでみてください!


生け花(いけばな)とは?その歴史と概念について

「フラワーアレンジメント」 と「いけばな」の違いについて_生け花(いけばな)とは?その歴史と概念について

生け花(いけばな)とは日本で生まれて育った芸術の一つです。伝統的な技術を使って、野の草や枝物、お花などで構成していきます。
一般的に華道や花道と言われることもあり、おおむね同じ意味だと思っていただいて構いません。
フラワーアレンジメントと比較すると、正面から鑑賞することを第一に考えられて作られます。
また、花や枝以外にも苔や果物、野菜なども使用することがあります。植物であればなんでも使ってしまう奥深い芸術です。

 

■ 生け花(いけばな)の歴史は?

「フラワーアレンジメント」 と「いけばな」の違いについて_生け花(いけばな)の歴史は?

生け花には長い歴史があります。元々は植物を飾ってそこに神様を招くという「依代(よりしろ)」という考えが元になったのだと言います。
また、日本に仏教が伝来した際に、仏様に花を飾る「供花」が始まりだとされる説もありますが、平安時代にもなるとお部屋にお花を飾って花を楽しむという習慣が根付いていたようです。
室町時代にもなるとお坊さん達が生け花の技術を確立させ、生け花の基礎を作り上げました。まだこの頃は依代的な考えが強く残っているので、生け花を飾ることは神様と交信する道具として用いられていました。
江戸時代になると庶民も生け花を楽しむようになり、難しいことは考えずにお花を楽しむ、今の生け花の形になりました。
その後、明治時代になるとヨーロッパでジャポニズムと呼ばれる日本ブームが起き、それがきっかけで世界中に生け花の文化が広がっていきます。

 

■ 生け花(いけばな)の基本的な技法と理念

「フラワーアレンジメント」 と「いけばな」の違いについて_生け花(いけばな)の基本的な技法と理念

生け花はフラワーアレンジメントとは違って、吸水性フォーム(オアシス)などは使用しません。その代わりに剣山と呼ばれる、針がたくさんついた道具に花を挿して形を作ります。
また、大きな壺などにお花を入れて形作ることがありますが、それにも特に道具を使うことはありません。壺の中で枝を折ったり曲げたりして、上手に形を作り上げます。
こうした技術をフラワーアレンジメントで使用することはあんまりありませんよね。アレンジメントであればネット等を使用することが多いはず。
生け花は繊細な技術を用いて制作されており、基本的には「飾る場所で制作」するものなので、持ち運べるように作られていません。
また、生け花は「依代」から発展したため、神様と交信をするための細かい技術と哲学が散りばめられています。

 

■ 生花(いけばな)の主な流派とその特徴

「フラワーアレンジメント」 と「いけばな」の違いについて_生花(いけばな)の主な流派とその特徴

生け花にはたくさんの流派があります。室町時代に生け花が誕生しましたが、その後はさまざまな流派が生まれ、流派を作った人が家元となりました。
流派の数はざっと300ほどあると言われ、地域であったり技術の違いであったりで細かな違いがあります。
ここでは数ある流派の中でも特に違いの大きい「三代流派」について軽くご説明いたします。

①池坊


池坊は生け花で一番最初の流派だとされており、室町時代に生まれました。お池のあるお寺のお坊さんが作った流派なので「池坊」と名付けられたのだとか。
池坊の最大の特徴としては、草花を自然な形で活かすというところにあります。よく勘違いされるのですが、それは「花の一番美しい状態を使う」という意味ではありません。
例えば枯れかけている花であったり、虫に食われている花であったりを、そのままの形で使用し、そこに美しさを見出します。
なお池坊には「流」はつきません。世界最大の会員数を誇る流派です。


②草月流


草月流は比較的新しい流派で、戦前の華道家、勅使河原蒼風によって創られた非常にモダンな作風で知られています。
草月流では「生ける」という言葉を使用することはなく、「造形る」「変化る」という言葉を使用します。
最大の特徴は形にとらわれず、超自由な発想でオブジェ的な作品を作ることです。
例えば全く枯れてしまったお花を使用したり、枯れ枝を使用したり、中には石を使用したり金属を使用したりすることもあるとか。
時期的にもシュルレアリズムやダダイズムといったヨーロッパのムーブメントが日本に輸入された時期でもあるので、そうしたところからも影響を受けているのかもしれません。
このモダンな生け花のスタイルは当時の人に広く受け入れられ、今でいう「バズる」という現象が起きました。


③小原流


小原流も比較的新しく生まれた流派です。大体明治時代の中頃に生まれたました。初代家元は小原雲心と言います。
小原流の特徴は「盛花」です。高さが無くて口が広い器を使って、花を盛るように活けるのが特徴で、あまり花に詳しく無い人でも「綺麗だ!」と思えるような造形が魅力。
またもう一つの特徴としては、バラやダリアといった洋花を積極的に使うことです。この洋花は他の流派が頑なに拒んできました。
小原流が生まれた当時は明治時代。時代が変わってヨーロッパの文化が入ってきた時期です。小原流は生け花の近代化を成し遂げた流派だと言えるでしょう。


フラワーアレンジメントってどんなもの?

「フラワーアレンジメント」 と「いけばな」の違いについて_フラワーアレンジメントってどんなもの?

生け花についてはなんとなくわかっていただけたかと思いますが、ではフラワーアレンジメントと何が違うの?と思われる方もいるかと思います。
フラワーアレンジメントは「花を整える、飾りつける」といった意味をもち、籠や器に花を飾りつけたもののことを言います。
生け花とは違い、フラワーアレンジメントはヨーロッパで生まれたものです。生け花よりも「飾りつけること」に特化したものと言えるでしょう。
実はフラワーアレンジメントは生け花よりも歴史が古く、およそ紀元前2000年には形を成していたとされています。

 

■ フラワーアレンジメントの起源

「フラワーアレンジメント」 と「いけばな」の違いについて_フラワーアレンジメントの起源

フラワーアレンジメントは地中海、ヨーロッパで発生したと考えられていて、エジプトやギリシャの遺跡にその姿を見ることができるのだそうです。
発生したばかりの時はお祝いの時だけに飾られるもので、比較的儀式的な意味合いが強かったとされています。
ローマ時代になると家庭にお花を飾る人が増え、土着的な宗教の影響も受けながら、リースなどの魔除けやガーランドなどの飾りも発展していきました。
今のようなフラワーアレンジメントの形になったのは、ビサンツ帝国で起きたビサンティン文化がきっかけです。

 

■ フラワーアレンジメントのスタイルと形式

「フラワーアレンジメント」 と「いけばな」の違いについて_フラワーアレンジメントのスタイルと形式

フラワーアレンジメントの特徴は、吸水性フォーム(オアシス)と呼ばれるスポンジを使用して花を構成するところにあります。
陶器製やガラス製の器に水を含んだフォームを入れ、そこに花を挿します。花はフォームから水を給水して、長く生き生きとした花の姿を楽しむことができるのです。
また、一番最初にも説明しましたが、フラワーアレンジメントはいろんな場所に移動できるというところも特徴の一つ。その利便性から、今ではお祝いのギフトなどにも贈られます。


■ フラワーアレンジメントに使用される材料

「フラワーアレンジメント」 と「いけばな」の違いについて_フラワーアレンジメントに使用される材料

ヨーロッパで育まれたものなので、洋花がたくさん使われるところもフラワーアレンジメントの特徴です。
例えばバラやダリア、スイートピーやトルコキキョウ、カーネーションなど、さまざまな欧米由来のお花が使用されています。
これらのお花は品種改良されているので、どれも素直な形をしているもの。あまり自然では咲かないような形をしています。
自然の風合いを活かす生け花とは違って、フラワーアレンジメントは「花の美しさ」を再構成する、といったイメージが強いです。

 

■ フラワーアレンジメントの技術と創造性

「フラワーアレンジメント」 と「いけばな」の違いについて_フラワーアレンジメントの技術と創造性

フラワーアレンジメントにはさまざまなテクニックが存在しています。まずは生け花とは違い、360度どこから見てもお花が入っているように挿す技術。
そのほか伝統的な技術でいうと、お花を楕円形に形作る技術や、円錐形に形作る技術、三角形に作る技術などが存在します。
なんとなく昔のドラマや映画を見ていると、マントルピースの上に飾られているフラワーアレンジメントが三角形や楕円形の形をしているのに気づきませんか?
今ではこのような技術はあまり使われませんが、時代を遡ればこのような形を作ることこそが「フラワーアレンジメント」でした。
これは茎にワイヤーを這わせたり、花が上に向かって咲く植物や、花がたれる植物などを使用して、うまく形を作っているのです。
住居の変化もあり、現在売られているアレンジメントに関してはこうしたトラディショナルな技術は使われていませんが、
厳かな空間にはバチッと合って、実にそれらしい雰囲気を作り出してくれます。
生け花が「自然を生かす」のに対し、フラワーアレンジメントは「形を作って飾りつける」ことを重視しています。

 

■ フラワーアレンジメントの今

「フラワーアレンジメント」 と「いけばな」の違いについて_フラワーアレンジメントの今

フラワーアレンジメントは誕生日や結婚記念日など、お祝いの日にプレゼントされるものとして広く認識されるようになりました。
例えば季節のお花を使用したり、意味を花言葉に託して作ったり、とびきりゴージャスなお花だけを使用したり、などなど、
今日ではかなり自由な形でさまざまなフラワーアレンジメントが販売されています。
ギフトとしてだけではなく、結婚式場のゲストテーブルやメインテーブルのお花として、テレビ番組の背景として、イベント会場の賑わいとして、
フラワーアレンジメントはいろんなところで活躍しています。もし見かけたら、お花の一本一本に注目して見てみてください。
きっと製作者の思いが伝わるはずです。


■ 生け花(いけばな)とフラワーアレンジメントの共通点

「フラワーアレンジメント」 と「いけばな」の違いについて_生け花(いけばな)とフラワーアレンジメントの共通点

生け花もフラワーアレンジメントも、初めは宗教から始まっていると言えます。
生け花は依代として「神様と繋がるためのアンテナ」として使用され、フラワーアレンジメントは「神々への敬意を評して」飾られたものです。
その後庶民にも受け入れられるようになり、日本では花を愛でる文化が発展し、ヨーロッパではリースやガーランドを恋人にプレゼントするなどのしきたりが発生しました。
今では生け花はホテルや会館の装飾、お習い事として。フラワーギフトは大切な日の贈り物として市民権を得ています。


■ 自然を扱う芸術としての共通性

「フラワーアレンジメント」 と「いけばな」の違いについて_自然を扱う芸術としての共通性

生け花もフラワーアレンジメントも、お花を使用して作る芸術です。出発点が違ったり、育まれてきた過程が違っても、「季節を表現する」ということは一緒です。
生け花では自然を生かすように表現しますが、フラワーアレンジメントも旬のお花をたっぷりと使用して季節を表現します。
お花をお部屋に飾ると、季節が舞い込んできます。これはお花を飾ることでしか再現することのできない、特別なものです。

 

■ デザイン要素の共通点

「フラワーアレンジメント」 と「いけばな」の違いについて_デザイン要素の共通点

生け花もフラワーアレンジメントも、植物素材を使用して構成するという点は一緒です。
生け花にはお花の挿し方に独自のルールがあり「主材・配材」と役割の決まった花材を配置して美しい形を作ります。
フラワーアレンジメントにもマスやラインといった植物の成長の仕方による区分があり、学問的な観点から花を構成していくのです。
用語は違うものの、おおむねルールは一緒であり、「良いデザインを作る」という点ではどちらも一緒のゴールを目指しています。
生け花もフラワーアレンジメントも、誰がみても美しいと思えるものを作りたい、という想いの元に作られています。

 

■ 使用する植物の取り扱い

「フラワーアレンジメント」 と「いけばな」の違いについて_使用する植物の取り扱い

生け花でもフラワーアレンジメントでも、最近は使用する花も同じになっていきました。
昔は生け花なら菊!枝物!というイメージで、フラワーアレンジメントではバラ!ダリア!というイメージだったとは思いますが、今はそんなことはありません。
表現したいテーマがあればそのテーマに沿った花材を使用し、誰がみても「いいな」と思えるような造形を作り上げます。
フラワーアレンジメントでも、お客様に春を感じられる商品にしたい!と思えば、スイートピーやラナンキュラスといったお花の他にも桜などの和の花材を使用して仕上げます。
どちらも、見ていただける方、手にとっていただける方の満足度第一でお花を表現しているのです。


「フラワーアレンジメント」 と「いけばな」の違いについて_「フラワーアレンジメント」 と「いけばな」の違いについて

まとめ

生け花とフラワーアレンジメントは生まれた地域も違えば、その使用用途も違いました。
ですが花の美しさを追求すること、見た方に感動していただけるものを作ることの精神は全く一緒です。
この記事を読んでいただいた方に「実際に生け花も見てみたい!」「フラワーアレンジメントを作ってみたい!」と思っていただけたら幸いです。
ちなみに生け花は百貨店やギャラリーなどで定期的に展覧会が開かれています。そうした機会があれば、ぜひ見に行っていただけると嬉しいです。
フラワーアレンジメントはお花屋さんやホテルで体験会などが開かれていることもございます。ぜひ、チェックしてみてくださいね。

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